先日、知人から懐かしい紅茶をいただいた。
神戸三宮にある紅茶専門店Lakshimi(ラクシュミー)の看板商品である『極上はちみつ紅茶』
この紅茶は僕にとって思い出のある紅茶だ。
僕がこの業界に入るきっかけになったのは、ある紅茶教室に通ったことから始まる。
体験レッスンで紅茶の産地別テイスティングをしたことで「紅茶ってオモロい!」「紅茶のことをもっと知りたい!」と思い、それまで勤めていた会社をとっとと辞め大手の紅茶専門店で働き始めた。
大手の紅茶専門店で働き始めたものの、僕がやりたいのはただ単にモノを販売するだけじゃなくてもっと紅茶の深いところまで関わりたい。フレーバーティーばかりじゃなくて、それぞれの産地の特徴をもっと深掘りしたい。茶葉に触れたい。
最初に勤めたところは予め工場で製品化された商品を陳列して、新商品や期間限定商品などを積極的に販売していくだけで、僕が思い描いていたような仕事ではなかった。
そんな時にたまたま偶然に立ち寄った紅茶専門店に求人募集が貼り出されていた。
二階建ての建物。一階では焼きたてのスコーンと紅茶の販売。2階ではカフェと紅茶の販売、そして2階の奥に紅茶教室用の個室が一室。
紅茶の仕入れから、製品開発、カフェのフード、デザートは全て手作り。
「もう、ここだ!ここしかない!」
Lakshimiとの出会いでした。
ここでは、本当に色んなことを学ばせていただいた。
当時はオーナー、店長、僕と同期の女の子の4人だけのメンバーで販売、カフェ、オンラインショップ、教室運営をしておりそれはそれはもう本当に大変だった。
毎日毎日、業務に追われ覚えることも多く、失敗を繰り返し何度も怒られ、悔しい思いも何度もしたけど、それでも充実していた。やり甲斐があった。
大変なことも多かったけど、今振り返ればあの時はあの時で楽しかった。
僕は『極上はちみつ紅茶』が生まれる瞬間を見てきたから、この紅茶がここに来るまでどれほど大変だったか知っている。どれだけのオーナーの愛が詰まった商品か知っている。
最近では、色んなメーカーからはちみつ紅茶が発売されている。
Lakshimiのはちみつ紅茶は元祖ではないが、はちみつ紅茶の先駆けなのは間違いない。
一つの小さな店舗から始まった極上はちみつ紅茶。今では百貨店やスーパーなど至る所で目にするようになった。カフェへ行くとメニューにあったり、隣の席の人が極上はちみつ紅茶の話をしているなんてことも目にする日も少なくない。
僕は約2年ほど勤めていただけだけど、ここで過ごした2年間は僕にとって間違いなく財産だし、だからこそ今の職場でもあの時の経験がいきている。そしてそれは今後も役に立つと信じている。
オーソドックスな紅茶が好きな僕は、フレーバーティーやはちみつ紅茶などを飲むことはとても少ないけれど、久しぶりに飲んだ極上はちみつ紅茶は甘く懐かしい味がした。
辞めた後でもこうやって何かのきっかけで再会したり、頑張っている姿を見ると嬉しく思う。
僕も頑張ろう。もっともっと頑張ろう。
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